ドミ&JD・ベックのニュー・アルバム『フー・アスクド?』が7月31日にリリースされる。本作からの先行シングルは今のところ配信されていない。ティーザーのような動画は公式アカウントで定期的にアップされているが、「ほぼ全曲でドミとJD・ベックによるヴォーカルを全面的にフィーチャー」と説明がある割には、アップされているティーザーは全てインストゥルメンタルの演奏だ。
謎がますます深まるばかりの『フー・アスクド?』だが、今回はそんな新作がリリースされる前に宇宙人のようなこの2人組についておさらいしておきたい5つのポイントを紹介する。
ドミ&JD・ベック フー・アスクド?
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キャッチーなビジュアルなのに、演奏は規格外
SNSで世界がざわついた超絶デュオ
ドミ&JD・ベックは、2000年生まれ、フランス出身、キーボーディストのドミと、2003年生まれ、アメリカ出身、ドラマーのJD・ベックによる2人組のユニット。2018年に行われた楽器展示会、NAMMで初めて出会ったドミとJDは、お互い「ものすごく正反対で、でもすごくそっくり」と感じたそうですぐに意気投合し、2人での演奏をスタート。キャッチーなビジュアルとは裏腹に超絶的なテクニックとセンスに裏付けられたサウンドは、すぐにSNSでバズを巻き起こした。とりわけ話題となったのは、マッドリブとMFドゥームが創り上げた永遠の名盤『Madvillainy』へのトリビュート動画だろう。独特なテイストかつ短時間でも凄さが伝わる動画でSNSを中心に広まっていった彼らが、後々「バイラル・ジャズ」という単語が生まれる大きなきっかけとなったのは間違いない。
デビュー前から超豪華アーティストと共演・共作
デビュー前から世界をざわつかせていた2人は数々の著名アーティストとも共演。特にアリアナ・グランデ、サンダーキャットと共演して披露した「Them Changes」は大きな話題を呼んだ。2020年のAdult Swim Festivalのステージで誰をゲストに呼ぶか悩んでいたサンダーキャットに、2人がアリアナの名前をジョークで出したところ、そのまま共演が決まったという。
そしてシルク・ソニックの楽曲「スケート」では共作としてクレジットされるなど、メインストリームでも活躍。この曲は2人がわずか30分で書きあげたとのこと。その才能には、「誰にも真似できない音楽だ」(フリー)、「彼らは音楽の未来だよ」(サンダーキャット)、「僕が一番のファンだ」(アンダーソン・パーク)、「彼らは新しい音楽を届けるために地球へ不時着した宇宙人かもしれない」(ニューヨーク・タイムズ)など、錚々たるアーティストやメディアから絶賛の声が多数届いている。
衝撃のデビュー作『ノット・タイト』
そんな彼らは、アンダーソン・パークのレーベルAPESHITと名門ブルーノートというダブルネームでデビュー作『ノット・タイト』を2022年にリリース。超絶テクや複雑なハーモニーを披露したSNS動画で世界的なバズを巻き起こした2人だが、アルバムはそれらの魅力もさることながら、「昔のジャズ・レジェンドみたいにライヴ・アルバムを作るべきという声もあったんだけど、動画の延長ではなくて何か新しい作品を創り上げたかった」という本人たちのコメント通り、ポップでキャッチーな楽曲が並んでいる。
そして話題となったのはアンダーソン・パーク、サンダーキャット、スヌープ・ドッグ、バスタ・ライムス、マック・デマルコ、ハービー・ハンコック、など超豪華なゲスト陣。聴きどころしかない全15曲を収録したアルバムは日本でもヒットを記録し、グラミー賞で最優秀新人賞を含む2部門にノミネートされるなど世界でセンセーションを巻き起こした。
来日公演は全てソールドアウト 日本への深い愛
2023年の初来日以降、これまでの来日公演は全てソールドアウト。2023年にはLOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL JAPAN、2025年にはサマーソニックにも出演している。
「人生で一番行きたかった国」と本人たちが語る通り日本への愛も深く、来日時には買い物の模様やテーマパークを楽しむ様子をSNSに投稿。『ゼルダの伝説』や『ファイナルファンタジー』など、日本のゲーム音楽にも大きな影響を受けているという。さらに彼らの個性的なファッションは日本人デザイナーからインスパイアされている部分が大きいそうで、特にMaison MIHARA YASUHIROはお気に入りのブランドなのだとか。ちなみに日本で食べたい食事は「最高のおまかせ料理」とのこと。
長い沈黙の後突如届けられる新作『フー・アスクド?』
『ノット・タイト』リリース後に世界各地をツアーし、Z世代のアンバサダーとして熱狂を生み、その後突然姿を消していたドミ&JD・ベック。SNSアカウントも更新されることはなく、その動向が知られることは無かったが、その間も彼らは制作作業をテキサス州ダラスのホーム・スタジオで続けていたという。そして今年、4年振りとなるニュー・アルバム『フー・アスクド?』のリリースを突如発表。
前作ではインストゥルメンタルが中心だったが、本作『フー・アスクド?』ではほぼ全曲でドミとJD・ベックによるヴォーカルを全面的にフィーチャー。グリッチ感に満ちた煌びやかな「イグジット」、自身の成長と季節の移ろいをゆったりとしたメロディと複雑なリズムに乗せた「グローイング・オールダー」、J-POP的でもあり圧倒的な高揚感を持つ「クライミング・ハイ」など、シルク・ソニックとの共作などでも見せつけてきたソングライティングを存分に堪能できる仕上がりで、彼らの代名詞とも言える超絶的なテクニックとメインストリームにも通じるキャッチーなメロディが融合した別次元の作品となっている。直近のコンサートでは、新曲のインストゥルメンタル・バージョンが披露されているようだ。
そして9月からは全米25か所をまわるツアーも決定。新作を引っ提げた来日公演も待ち遠しいところだ。発売日が迫る中期待がますます高まるニュー・アルバム『フー・アスクド?』。まるで宇宙からの来訪者のように神出鬼没でミステリアスな2人から再び届いた、ポップ・ミュージックの未来がここにある。
■リリース情報
ドミ&JD・ベック フー・アスクド?
Available to purchase from our US store.ドミ&JD・ベック AL『フー・アスクド?』
2026年7月31日リリース SHM-CD ¥3,300(tax in)
収録曲:
01. エピファニー
EPiPHANiE
02. ハド・イナフ
HAD ENOUGH
03. イグジット
EXiT
04. シルエット
SiLHOUETTE
05. グローイング・オールダー
GROWiNG OLDER
06. サム・シングス・ネヴァー・チェンジ
SOME THiNGS NEVER CHANGE
07. レイン
RAiN
08. スモール・アイズ
SMALL EYES
09. ラヴリー・マスカレード
LOVELY MASQUERADE
10. パズル・ピーシズ
PUZZLE PiECES
11. ファントム・スレッド
PHANTOM THREAD
12. アウト・オブ・シンク
OUT OF SYNC
13. コンサルティーノ (フォー・ピアノ、ドラム&オーケストラ)
CONCERTiNO (FOR PiANO, DRUMS & ORCHESTRA)
14. クライミング・ハイ
CLiMBiNG HiGH
15. エピローグ
EPiLOGUE
