ブランフォード・マルサリスが、ニュー・アルバム『デディケイテッド・トゥ・ユー』を9月18日にリリースすることが決定した。先行シングル第1弾として、「ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル」の配信がスタート。アルバムのトレイラーも公開されている。

新主流派として弟のウィントンと共に一時代を築き上げ、デビューから40年以上を経た今もなお第一線で活躍を続けるサックス奏者、ブランフォード・マルサリス。名門ブルーノートへの移籍作となった『ビロンギング』ではグラミー賞にノミネートされるなど、その勢いはとどまるところを知らない。

ニュー・アルバム『デディケイテッド・トゥ・ユー』で彼がフォーカスするのは、ジョン・コルトレーンがジョニー・ハートマンと共演して生み出した1963年のアルバム『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』。2013年にはグラミー殿堂入りも果たしたこの名盤の再解釈というコンセプトを立ち上げ、まずラヴコールを送ったのはグラミー賞を5度受賞しているジャズ・ヴォーカルの女王、ダイアン・リーヴス。これまでもお互いが望んでいたものの実現していなかった共演が、ついに本作で叶うこととなった。録音はマルサリスのレギュラー・カルテットと共に4日間で敢行。アレンジは事前に用意することなくメンバー全員がスタジオで練り上げていったという。

マルサリスとリーヴスにとって特別な作品だという『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』からは全曲を、息をのむような新たなアレンジで収録。そして「ビッグ・ニック」や「セントラル・パーク・ウェスト」といったコルトレーンのペンによる楽曲もマルサリスのカルテットによる演奏でレコーディング。さらにはコルトレーン永遠の傑作『バラード』から「セイ・イット(オーヴァー・アンド・オーヴァー・アゲイン)」などの楽曲をカルテット、トリオ編成で録音したボーナス・トラックも3曲収録。まさにコルトレーン生誕100年のトリビュート作品としてこのうえないオマージュを紡ぎ出しており、周年イヤーの本命盤といえる内容となっている。

本作について、マルサリスは「ジョン・コルトレーンは、既存の価値観を壊そうとしていたわけではない。彼はピカソのような存在だったんだ。伝統を深く理解したうえで、それをどう広げていくかを考えていた。彼は楽曲を単なる即興のための乗り物とは考えていなかった。演奏する曲そのものに深い共感を抱いていたんだ。私たちの目標も同じで、音楽そのものに寄り添い、共感をもって演奏することを目指している。それこそが、この秋からダイアンとともにツアーへ出ても変わることのない姿勢なんだよ」と語っている。また、ヴォーカルのリーヴスは「メンバーの関係性、音楽以外のことも自然に語り合える間柄であること、お互いを単なるミュージシャンではなく一人の人間として理解し合っていること。その輪の中に身を置き、それぞれが持つ独自のリズム感やハーモニーの語彙に触れることで、私はこれまでとは違う場所へ行くことが出来たし、本当に大きな刺激を受けたわ。この音楽がこれからどこへ向かっていくのか本当に楽しみだし、ブランフォードには『そのうち踊り出さなくちゃいけなくなるかもしれないわね』なんて話したのよ」とコメントしている。

    

■リリース情報

ブランフォード・マルサリス&ダイアン・リーヴス AL『デディケイテッド・トゥ・ユー』
2026年9月18日発売 UCCQ-1231 SHM-CD ¥3,300(tax in)

収録曲:
01. オータム・セレナーデ
02. デディケイテッド・トゥ・ユー
03. ビッグ・ニック
04. ユー・アー・トゥー・ビューティフル
05. ラッシュ・ライフ
06. 26-2
07. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
08. ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル
09. セントラル・パーク・ウェスト
10. セイ・イット (オーヴァー・アンド・オーヴァー・アゲイン) ※ボーナス・トラック
11. ナンシー ※ボーナス・トラック
12. ビッグ・ニック (トリオ) ※ボーナス・トラック

パーソネル:ブランフォード・マルサリス(ts, ss)、ダイアン・リーヴス(vo on #1, 2, 4, 5, 7, 8)、ジョーイ・カルデラッツォ(p)、エリック・レヴィス(b)、ジャスティン・フォークナー(ds)
★2025年8月25~29日、クレイトン州立大学スパイヴィー・ホールにて録音
プロデュース:ブランフォード・マルサリス